振動試験装置は、ISO16130(およびドイツ工業規格DIN65151/25151)に準拠したVibration master社製のユンカー式振動緩み試験機J121を使用しています。試験は、試験片取付け治具に特定振幅および振動数の横方向変位を繰返し与え、指定された回数(N=2000サイクル)の負荷サイクルで振動させるものです。
上記試験において、下記動画のように一般的なナットは振動開始直後に緩み始めることに対し、PLB v2は試験終了の2000サイクルまで緩むことなく、約88%の残存軸力(締結力)を維持しております(ISO16130の基準では、残存軸力が85%以上であれば最高位の「緩み止め効果 良好」と判定されます)。
ISO16130に基づいて厳格に結果を公表しているのは、PLB v2だけです(当社調べ)。
弊社ではPLB v2の製造に必要となるライセンス権を提供しており、ライセンス権と併せ、事前のPLB v2製造用ダイスのお試し試用も相談に応じます(有償となります)。
転造装置をお持ちであれば、このダイスを用いて、あなたの地域、分野にPLB v2の製造・販売を行うことができます。また、技術指導も致します。
サンプル申し込みで、無料サンプル10本の試用ができます。また、100本~5000本までのご依頼には割高とはなりますが販売もいたします。
ライセンス検討のための試験品加工・提供はご相談に応じます。
以下は一般的なボルト、ナットの製造工程ですが、PLB v2のボルトについては、転造工程で当社よりオプションで提供する転造用ダイスを用いることでPLBの製造を行うことが可能です。PLB v2のナットについては、内側ナットのみ多条ねじ用の特殊なタップによりねじ溝を造る必要がありますが、外側ナットは標準的なタップにて加工可能です。
ボルトの緩みは点検や増し締めなど、メンテナンス回数が増え、そのことはコスト増につながり、さらに万一ボルトが破損すれば、大きな事故になりかねません。
PLB v2は優れた緩み止め性能を有しているため、メンテナンス回数を削減し、コストを抑えることができます。
以下の写真に示す領域はPLB v2が活用できる可能性の高い領域の例ですが、特に振動の多い環境や、点検・増し締めが困難な箇所でPLB v2は効果を発揮します。さあ、みなさんの周りでも、PLB v2の活用先を探してみてください。
PLB v2は1本のボルトに大小2種の異なるリードのねじ山(多条ねじ・一条ねじ)を有し、各々に対応する2種類のナットを装着できるようにしたねじ締結体です。
内側の多条ねじナットは、外側の一条ねじナットと比べ、ナットを回転させた際の軸方向移動量が大きいため、締結物の振動によりナットに緩み回転が発生したとき、外側の一条ナットが内側の多条ナットを抑える機械的干渉効果により、両ナットの戻り回転を抑制し緩みを防止します。
多くの緩み止め製品は摩擦に依存する原理で、緩みを防止しますが、締結時に生じる摩擦は不安定であるため、安定した高い緩み止め性能を発揮することができないという課題を有しています。PLB v2は機械的干渉によって物理的に緩みを防止するため、安定して高い緩み止め性能を発揮することができます。
振動が多く定期的な増締めが必要な箇所、構造的に緩んでは困るような箇所に最高の緩み防止ソリューションです。
PLB v2の基本原理である大小2種の異なるリードの差によって機械的干渉が発生する仕組みは動画をご覧ください。PLB v2は2010年に発表した初期型PLBの改良版です。以前のPLBに比べ、ねじ山構造を大きく変更し、緩み止め性能ならびに、締結等の作業性も向上しております。
PLB v2を締める際には、外側ナットを締めれば、内側ナットは外側ナットの回転に従動して締め付けられ、締結が完了します。緩める際には、外側のナット、内側のナットの順に緩めます。
PLB v2のボルトには、一条ナット用と、多条ナット用の山が形成されています。このねじ山は専用の転造用ダイスによって成形されるため、ねじ製造に掛かる工数は通常の転造ねじと同じです。
PLB v2は、標準ではM8~M24の範囲の規格で製造が可能です。M8~M24以外及びインチねじ規格についてはご相談ください。また、材質について転造加工が可能な素材であれば、加工可能です。
PLBならびにPLB v2は、特許、商標、意匠の知的財産権を日本と主要各国において取得しております。ライセンス権を付与する際には、これら知的財産権の実施許諾も付与致します。
PLB v2について記載された記事・論文です。
PLB v2の近日中の出展予定はありません。
PLB v2に関する受賞履歴です。